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HACCPとは

HACCPとは

食品製造業で働いている人なら「HACCP」という言葉を1度は聞いたことのあるのではないでしょうか?
HACCPは、製品の安全を確保するために開発された衛生管理の手法です。

平成30年6月13日に「食品衛生法の一部を改正する法律」が公布されたことにより、HACCPによる食品衛生管理が義務づけられ、食品を取り扱う事業者は対応しなくてはならなくなりました。

基礎知識では、これからHACCPを導入する企業の方、これからHACCPを勉強する方向けに、HACCPについて分かりやすく説明していきます。

 

1.HACCPとは何?

 HACCPとはHazard Analysis and Critical Control Pointの頭文字を取って、「HACCP(ハサップ)」と呼ばれ、「危害分析重要管理点」と訳されています。
HACCPは、原料の受け入れから製品が完成するまでのすべての工程の中で考えられる危害(異物混入、汚染等)を分析し、危害を防止するために重要な工程を管理(継続的監視、記録)する衛生手法です。HACCPの衛生手法を行うことで、製品の安全性や品質の確保が期待できます。

2.HACCPが誕生した背景は?

HACCPは、1960年代NASA(アメリカ空港宇宙局)で宇宙食の安全性を確保するために考案されたのが始まりです。宇宙には想像の通り、病院がありません。そのため、仮に食中毒になってしまっても病院に行くこともできませんし、体調が悪いからといって地球に帰還するという事もできません。その食中毒がノロウイルスによるものだとしたら、スペースステーションにいる宇宙飛行士は皆、ノロウイルスに感染してしまう可能性も考えられます。1つの食品が原因で、スペースステーションは大パニックに陥ってしまうことになります。

このようなことから、宇宙食には高度な安全性が求められるのです。
そんな高度な安全が求められる宇宙食において従来の抜取検査方式では不十分であったため、安全な宇宙食の製造を行うためにHACCP方式が誕生しました。HACCP方式が誕生後、HACCPが食品の安全性に関する国際標準となりました。

3.なぜHACCPが必要なのか?

HACCPが必要な理由としては、従来の抜取検査方式では不十分であったためです。抜取検査方式とは、完成品・途中工程でサンプリングし検査を実施結果を待つものです。この方式では、仮に汚染された製品があったとしても、正常な製品がサンプリングされてしまえば、汚染された製品が出荷されてしまうこととなってしまいます。また、結果が出るまでに時間が掛かり結果が出るころには不良製品が出回ってしまう可能性も出てしまいます。
一方HACCPの方式では、各工程ごとに危害分析を行い予防策を実施します。そして、継続的に監視・記録することで危害を未然に防ぐことへと繋がり、全数の安全性の確保が可能となります。万が一、不良製品ができてしまった場合でも記録をしていることで「いつ、どこで、誰が、どのように、どうして」不良製品ができてしまったのかの原因の追究や改善が即座に可能となります。

このように、従来の抜取検査方式では全数の安全性が確保できず、不良製品が出荷されてしまう可能性がありましたが、HACCP方式での管理を行うことで全数の安全性が確保され、不良製品が出荷されることを防ぐと同時に、不良製品ができてしまった場合の対応・改善が迅速にできるようになるのです。

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